日報はチェックする側、管理する側も能力が求められます。なかなか日報を書かない部下に対して、指導や管理をすることもマネジメント業務の一つです。部下に日報を書かない人がいる場合に効果的な指導方法や対策をまとめました。
日報を書かない人の心理
日報の記載は業務指示なので、嫌だからと思って日報を書かないわけにはいきません。しかし、日報を書かない人には、書きたくないと感じる理由があります。まず日報を書かない人の心理を知っておきましょう。日報を書かない人の心理を紹介します。
忙しくて日報を書く時間がない
日報を書かない理由として挙げられるのが、忙しくて日報を書く時間がないというものです。毎日の業務に追われて、ついつい日報を後回しにしてしまう営業マンやエンジニアが多いでしょう。その時間があれば少しでも仕事を進めたいと感じるかもしれません。
また定時後に日報を書いている場合、懸命に一日働いていたのに記入時間がサービス残業になってしまうと日報を書く気持ちも削がれてしまいます。日報を書く時間の扱いについても見直しが必要です。
フォーマットによって違いはあるものの、日報は15分程度で書けるものが大半。書きたくない気持ちから時間がないという言い訳をしている可能性もあります。
どうやって日報を書けばよいかわからない
新人が陥りがちなのが、そもそもどうやって日報を書けばいいのかわかっていないというパターンです。日報はノートなどを渡されて書く場合や、フォーマットがない場合もあるでしょう。するとどのような書き方をすればいいのかわからなくなってしまいます。
またベテランであっても、毎日書く日報はネタがなくなってしまいがちです。毎日新しい収穫、気付きがあれば日報を書くことは難しくありません。しかし、問題意識を持っていないと毎日日報を書き続けるのは難しいでしょう。
何のために日報を書くのかわからない
日報を書いている人の多くが、ただ漫然と日報を渡されて提出するように指示されます。そのため、何のために日報を書いているのかと疑問に感じている人もいるでしょう。日報が有意義に思えないと、日報を書かされているという意識が強くなってめんどうに感じてしまいます。
日報はあくまで自分のための成長記録です。例えば1年間日報を書き続けてから、1年前の日報を見直すと、こんなことも知らなかったのかと驚くはずです。日報が意味ないと感じる人は、一度何のために日報を書いているのか、将来どんな自分になりたいのかを考えて記載するようにしてください。
>日報が「めんどくさい」のはなぜ?日報嫌いを解消する6つの方法
まずは日報を書かない部下の疑問・悩みの解消から始めよう
日報を書かない人は、書きたくないだけの理由があります。日報を書くように注意や指示をするのは簡単ですが、まずは日報を書かない部下の気持ちに寄り添って、部下の疑問や悩みを解消するところからスタートしてみましょう。
日報作成の時間を確保してあげる
日報はその日の業務終了までため込むことでより億劫に感じてしまいます。1日の終わりにまとめてやろうとするので「忙しくて書く時間が無い」と日報作成をめんどくさくなってしまうのです。
まずすぐにできるアプローチとして朝やスキマ時間に日報を書けるような時間を作ってあげてください。例えば朝の時間5分あれば、前日に書いた「明日の予定」を「今日の業務内容」に貼り付けることができます。後は業務の合間合間に所感を書き込んでいきます。
業務の合間や外出先からの帰社の時間に日報を書けるようにすれば、少しずつ書き込めるため、日報に取り掛かるためのハードルも低くなります。スキマ時間に書いていくように習慣化すれば、面倒に感じることなく日報を作成できるでしょう。
テンプレートを用意してあげる
日報の書き方がわからない場合の解決策として日報用のテンプレートを作ることが有効です。あらかじめ項目を設定しておけば、後はそれに沿って埋めていくだけなので、日報作成の手間が大きく削減できます。項目は「本日の目標」や「本日の取り組み内容」、「所感」、「改善策」など自由に設定してください。
またテンプレートは日報をチェックする上司にとっても便利です。あらかじめ聞いておきたい内容を日報のテンプレートに入れ込んでおけば、報告漏れ、記入漏れがなくなります。
ビジュアル的にも見やすくなるので短時間でもチェックしやすくなるでしょう。
日報の重要性・メリットを教えてあげる
そもそも部下が日報の重要性やメリットを理解していない場合は、それを説明することからスタートします。日報はただ機械的に流れ作業で記入しても本人の成長につながりません。部下のために日報を作成するメリットや日報の役割を伝えましょう。
日報は成長のためのツールであり、社内の人とのコミュニケーションツールでもあります。日報の価値や自分に向けられた期待を理解すれば、日報を書くモチベーションも高まります。特に新人の場合は、日報を書く意味を伝える時間を研修として作ってでも日報の意義を説明しておきましょう。
部下が日報を書きたくなる対応と仕組み
部下が日報を書きたがるかどうかは上司のマネジメントにも影響されます。上司として日報を書く部下にできることは何があるのでしょうか。部下が日報を書きたくなる対応や仕組みについて紹介します。
すぐにコメントを返す
部下が日報を書くやる気がなくなってしまう理由の一つが張り合いがないというものです。いくら日報を熱心に書いたとしても、誰からもリアクションやコメントがなければ、日報を書く張り合いがなくなってしまいます。「誰も見てないから……」と適当になってしまうかもしれません。また日報には部下からの相談が書いてあることもありますが、上司がうっかり見落としてしまうと無視されているように感じるでしょう。
上司からのフィードバックやアドバイスがもらえれば部下も見られていると感じてやる気がアップします。可能であれば、なるべく早く返信すると信頼度アップが期待できます。時間がなくても「読んだよ!」、「後でコメント書くね!」と伝えると反応がすぐに帰ってきて、日報へのモチベーションが高まるでしょう。
成果を褒めてモチベーションを上げる
部下の日報を見るときには、褒めて伸ばすことを意識してポジティブな内容でコメントしてあげてください。仕事だとどうしても批判的な目線で部下の報告を見てしまう人も多いでしょう。しかし、人材育成においては褒めることでモチベーションが上がるという調査結果も出ています。
アドバイスや指示をしたくなりますが、アドバイスばかりが続くと否定されているように感じるかもしれません。アドバイスをするときも褒めてから前向きな形でおこないましょう。例えば「成約おめでとう!商品知識を身につけるともっと幅広い提案ができるようになります。」という形です。
日報をコミュニケーションの場にする
日報は報告書類ですが、コミュニケーションツールとしても役に立ちます。些細な出来事も共有することで円滑なコミュニケーションが生まれます。また普段は人の目が気になってできない相談も日報でならできるという人は多いでしょう。
人の性格は千差万別。疑問や不安をはっきり言えるタイプの人もいればそうでない人もいます。日報であれば口下手な人でもコミュニケーションを取りやすいでしょう。上司と部下の間で信頼関係を構築するためにも日報を有効活用してください。
簡単に書ける日報システムを導入する
日報を書くことがめんどくさく感じるのには、そのシステムも関係しているかもしれません。日報はノートタイプからメール添付など企業ごとにさまざまな方法で提出しています。
手間と時間をかけずに日報を作るなら日報を簡単に作成・共有できる日報システムを導入することも検討しましょう。日報は一度めんどくさく感じてしまうと、書き続ける意欲がなくなってしまいます。めんどくささ解消や事務コスト削減のためにもに日報システムの導入を検討しましょう。
メリット① | クラウド上に投稿できるので作成と共有がスピーディー |
メリット② | テンプレートを利用できる |
メリット③ | リアクションやコメントなどコミュニケーションツールとして使える |
メリット④ | 集計機能を使って作業時間や業務工数を管理できる |
メリット⑤ | タスクからスケジュールまでで部下の行動を一元管理できる |
日報を書かない人には仕組み作りが有効
日報を書かない人と聞くと、仕事をサボっている、義務を果たしてないと感じる人もいるかもしれません。しかし、日報を書きたくないと感じる人にも言い分があります。
社内だけでしか書けない日報は記入のために帰社したり、残業したりする余計な仕事が増えてしまいます。またパソコンで作成する場合でもオフィスソフトを起動してメール添付するまでに手間がかかってしまいます。日報の意義を理解していないと、業績に直接結びついているわけではない日報にやる気を出すのは難しいでしょう。
日報は記入する意味を理解してもらうとともに、書くときに負担にならないシステム作りが重要です。日報システムnanotyはクラウド上で日報を提出できるため、出先からも簡単に投稿可能。また社員が気軽にリアクションやコメントを残すことができます。日報をチェックする側も出張先から確認してコメントできるので、忙しい時でも業務の合間にチェック可能です。
日報をより社員の成長につなげるため、業務効率化につなげるためには、日報のシステム運用から見直しましょう。
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