建設業の現場では、多くの人が働いています。現場監督は全体の進捗や問題を把握することが仕事。それぞれの情報を把握していないと適切な指示ができません。現場の情報や課題を知るために必ず作成するのが工事日報です。近年は、工事日報もアプリにすることでより利便性が増しています。どのような工事日報アプリがあるのか、まとめました。
建設業向け工事日報アプリ(ソフト)8選
建設業向けの工事日報アプリは、いろいろなものがあります。建設業向けに特化したものから、幅広い業務に対応しているものまでいろいろあるので比較して選ぶようにしましょう。建設業向けの無料のものと有料のものを分けて紹介します。
無料の工事日報アプリ
工事日報アプリには、無料のものも多くリリースされています。まだ工事日報アプリを導入するか決めていないという場合は、まずは無料で使える工事日報アプリを使ってみてください。使い勝手を確かめてから、必要な機能が搭載された有料アプリに切り替えるといった方法もあります。
もうけ太郎
画像出典:アプリオン株式会社
土木、建築業などの建設業者向け工事日報ソフトとして開発されたもうけ太郎。作業日報だけでなく、人工の計算や勤怠帳簿がおこなえます。さらにデータをエクスポートして使ったり、建退共証紙申請書の発行、請求書の出力をしたりと建設業に特化したシステムが魅力です。
もうけ太郎は作業日報ソフトとして、建築土木以外にも、製造業や人材派遣業、クリーニング業、測量業でも使われています。作業日報を入力するだけで原価を把握、請求額を入力すれば工事台帳で粗利を計算できます。進捗や請負残高の確認ができるので請求書作成時にも便利です。
もうけ太郎には、無料版のほかにライト版、ミドル版、プロ版があります。それぞれ使用可能な機能が違うので、自社で必要な機能を考えて選ぶと良いでしょう。
houren.so
画像出典:houren.so
houren.soは現場の声から生まれたITサービスです。管理者や責任者の多くが無駄をなくしたいと感じているはず。houren.soが目指したのは、写真を活用して最小限の手間で十分な情報共有です。
現場サイドのhouren.soを使った作業は2ステップ。気になる箇所を撮影して、業務の最後にコメントとアップするだけです。管理サイドも既読をお知らせして、気になる部分は直接書き込みするだけの作業で済みます。
houren.soでは、日報の入力も5分程度です。自分のスマホから移動中でも提出可能で写真とコメントを記載できます。さらにエリア設定することで、どこのエリアかを自動的に仕訳可能。どの現場の写真か入力する手間もかかりません。
フリープランと有償プランではストレージ容量や参加可能グループ数が違うので、まずは問い合わせてみましょう。
らくらく工事日報
らくらく工事日報は誰でも直感的に操作しやすいシンプルさが魅力のソフトです。カレンダーで選択した日の日報を表示させて人員集計もできるので、普段パソコンを使い慣れていない人でもスムーズに活用できるでしょう。とにかく簡単なソフトなので、ダウンロードしてすぐに使い始めたい人にもピッタリです。
試用も可能ですが、試用期間中は印刷に制限があります。有料でも利用しやすい価格なので、予算に不安がある人も利用を検討してください。
有料の工事日報アプリ
工事日報アプリには、多機能なもの、業務を効率化してくれる機能がたくさんあります。有料の工事日報アプリであっても、無料期間やトライアルを設けている場合が多いので、まずは実際に使ってみて、その使用感を試してみましょう。
nanoty
nanotyは、クラウド型日報システム。現場とデスクを繋ぐなど社内SNSとしても活用できます。
工事案件別に掲示板を立てたり、コミュニティ機能を情報共有に使用したりと内勤社員も外勤社員も案件に関わる情報をスムーズに把握できるようになります。急に担当外の案件のサポートに入る場合など、急遽担当者が変更した場合にもnanotyなら情報共有が簡単です。
スマホでの入力はもちろん、音声入力もできるため現場での使い勝手も良いでしょう。写真を撮影して、進捗状況とともに添付して報告も可能です。
nanotyは有料サービスですが、無料の体験版があります。体験版でも全ての機能が利用できユーザーサポートが受けられるので、使い方が知りたい、どのように活用できるか知りたいといった場合にも相談してみてください。
日報365
画像出典:株式会社オーク情報システム
日報365は、工数集計や出面集計、作業手配まで一元管理できる建設業専門のクラウド型システムです。作業員や現場のアイコンを並べて手配するため、視覚的にもわかりやすく、二重手配すると警告が出る機能もあります。
手配された内容は、現場の責任者や作業員のスマホに自動でセットされます。LINE上でも工事現場業務の情報を確認できるので、本部を通さなくてもより手軽に必要な情報を確認可能です。
工数集計表や出面集計表も簡単に出力して金額まで自動計算可能。毎月の支払い、請求業務もより効率化するでしょう。
i勤怠@工事日報
画像出典:ワンダフルフライ株式会社
i勤怠@工事日報は全国各地で導入実績がある、クラウド型の勤怠管理システムです。一般的に勤怠管理システムといえば、勤怠管理機能だけのものでした。i勤怠@工事日報は経費申請やチャットといった機能を搭載して、ひとつのシステムで従業員とのやり取りをスムーズにできるツールです。
勤怠を登録する場合は、従業員が1回ボタンを押すだけです。管理者側はリアルタイムで確認可能、作業確認や連絡事項があった場合にはリアルタイムでチャットして伝えられます。
また導入にかかる手間も少なく、従業員はアプリをダウンロードするだけで簡単に操作可能です。現場移動が多い従業員を効率よく管理したい企業や、現場やテレワーク、社内などどこにでも使える勤怠システムを探している企業におすすめしたい勤怠システムです。
わくレポ!
画像出典:NTTテクノクロス
わくレポ!は、スマホから業務報告やドキュメント参照ができるサービスです。スマホで写真を撮ってその場で写真を添付した報告書を作成できるほか、日時・場所・報告者といった情報も自動で記録されます。
働き改革に伴って従業員の労働時間の見直しが推進されています。わくレポ!であれば、設備点検や建設工事の現場からすぐに報告が可能。スマホから簡単に報告書を作成できるのでペーパーレス、コストダウンにも寄与します。
基本利用料金は1ライセンス当たりの価格になるので小コストから導入できる点も大きな魅力です。
アイピア
画像出典:アイピア
アイピアは、クラウド業務管理システムで、最も大きな特徴は簡単であることです。使いやすさを実現するために、わかりやすいアイコン表示や大きめのボタンを採用しました。
建築業務に関わる営業や事務、経営など幅広い建築業務を網羅しているので、社内でシステムを統一したいときにもおすすめです。アイピアを使えば見積もりや発注のほか、顧客情報まで外出先からでも確認できます。
多機能ではありますが、機能ごと、ページごとに機能のオンオフができるので、使わない機能はオフにしておいて慣れてきてから必要に応じてオンにするといった企業のニーズに対応した活用が可能です。アイピアは使用者のニーズに合わせてバージョンアップが頻繁な点も特徴。使いやすさを求めて進化する管理システムです。
工事日報に使える無料エクセルテンプレート
工事日報に使えるエクセルテンプレートをご用意しました。ダウンロードしてご自由にお使いください。
工事日報はクラウドツールの導入がおすすめ
どんなに良いシステムであっても使う人に受け入れられなければ意味がありません。工事日報アプリを選ぶ時のポイントは誰にでもわかりやすく、ラクに操作できることです。
nanotyのようにスマホから写真が添付できたり、あらかじめテンプレート設定できたりするものであれば、今までクラウドツールを使ってこなかった会社でも導入しやすいでしょう。現場から報告をあげてそのまま社内で共有できるようになれば、生産性の向上も期待できます。